自分でトップ記事に『少々怪しいネットビジネス』なんて書いているが、アフィリエイトは本当に怪しい商売なのだろうか?
アフィリエイトは簡単にいえば、何らかの情報を発信する媒体(サイト、ブログ、SNS、メール)を使い、情報やエンターテイメントを提供する代わりに広告を表示し、報酬を得るビジネスである。
こうして書くとわかるかもしれないが、実はアフィリエイトというのはやっていることはTVや新聞などのマスコミとあまり変わりがない。むしろ広告のほとんどが成功報酬である分、アフィリエイトの方が誠実かもしれない。
おおよそ、ネットビジネスが怪しいと思われている理由は『素人がちょっとネットでサイトを作ったくらいでお金を稼げるのは、なにか犯罪に手を染めているからでは?』と思われるのが大きな理由じゃないかと思う。
そこで、反論のためアフィリエイト報酬はどのようなお金の流れでアフィリエイターの手元に入ってくるのかを考察してみよう。
まず、アフィリエイターが金を得るためには誰かがネット上に金の取引がなければならないが、これについては問題ないだろう。食料品や本や家電から病院の予約・精算、家の見積もりまで、今ではネット上で多くの商取引が行われている。
さて、そんなネット上での物の取引だが、特徴として
・小売を通さなくていいので安上がり
・店舗を持たなくていいので安上がり
・一度サイトを作ってしまえばメンテナンスや更新だけしていればいいので人件費が安い(これは家電の分野で顕著。電気屋の売り場に何人も店員を立たせるのに比べたら、紹介文を一度作っておけばいいウェブサイトのほうが何倍も効率的である。実際に価格コムと電気屋で家電の値段を見比べてみれば、殆どの商品でネットのほうが安いことがわかるだろう)
というメリットがある反面、
・参入が簡単なためライバルが多く、さらにライバルたちとの値段的な差をつけにくい
・現実の店舗に商品を置けば人気がなくても多少は売れるが、ネット上では露出(検索エンジンでの上位表示や他サイトからのリンク)がなければアクセスが全くないので商品はひとつも売れないということが容易に有り得る
というデメリットが有る。これらのデメリットのため、売り手側はどうしても広告を出す必要性があるわけだ。
もちろんSEOに力を入れるという手もあるが、例えば家電販売のサイトが冷蔵庫を売ろうと思ったら『冷蔵庫 激安紹介』というタイトルのサイトを作った方が人は集まるわけだが、実際にそうするわけには行かないので『◯◯家電』というサイトを作る。なので個別の商品の比較などをする場合は個人サイトのほうがやりやすい場合もある。
また、日本人は商品を買う際にやけに口コミを重視する気質があるので、個人が個人におすすめ商品を紹介するというアフィリエイトというスタイルが割と合っているわけだ。
さらに広告についてだが、広告にはグーグルアドセンスのように『あるキーワードに入札して、そのキーワードが検索された時に広告を表示させ、広告がクリックされるとお金を取られる』というスタイルと、『アフィリエイターに宣伝してもらって、商品が売れたらお金を取られる』という2種類のタイプがある。
別にアドセンスは成功報酬じゃないから効果が低いなどというつもりはない。キーワードを厳選して商品を買ってくれるような人を呼び込めば、安い広告料で高い効果を得ることができる。
しかしこの2つの広告タイプは、アフィリエイターは報酬が安すぎると広告を扱ってくれないし、アドセンス広告は入札制なので広告が集中しすぎると広告料が上がってしまう、という形で実は2つがそれぞれバランスを取り合っている。
だからASPには広告が入るし、キーワード選定とSEOで商品を買いたがっている人を適切に呼びこむことができれば、個人が作ったサイトでも物を売って報酬を得ることができる、というわけだ。
そんな感じで、アフィリエイターが報酬を得られるメカニズムを適当に説明してみたがどうだっただろうか?
『アフィリエイトなんて怪しいからやめときなさい』とか親に言われた時の理論武装用に活用してもらえれば幸いだ。